限りある資源をどう生かすか──その問いは、今やデザインの世界でも避けて通れないテーマとなっている。

DIFFUSER Tokyo(ディフューザートウキョウ)の「RECYCLE LEATHER EYEWEAR STAND」は、その答えのひとつを提示する存在だ。

廃棄されるはずだった革を再構築し、日常の風景に溶け込む美しい佇まいへと昇華。

持続可能性と審美性を同時に満たすこのスタンドは、循環する素材が未来の暮らしに新しい価値をもたらすことを静かに示している。

 

廃材から生まれる、新たな可能性

リサイクルレザーとは、皮革製品の製造過程で必然的に生じる革の破片や端材を粉砕し、樹脂などと混合して再加工した素材だ。

本来であれば廃棄されてしまう素材に、新たな命を吹き込む技術といえる。

DIFFUSERがこのアイウェアスタンドにリサイクルレザーを採用したのは、単なるエコロジーへの配慮だけではない。

この素材が持つ独特の特性が、アイウェアスタンドとして理想的な機能を提供してくれるからだ。

天然の革と比較して重量があり、安定感に優れている。さらに、水濡れへの耐性も高く、日常使いにおける実用性も申し分ない。

 

環境負荷を減らしながら、むしろ製品としての性能を向上させる。持続可能性と機能性を両立させたこの選択は、これからのものづくりが目指すべき方向性を示しているといえるだろう。

 

質感の違いが生む、表情の豊かさ

このスタンドの表面を注意深く見ると、興味深いことに気づく。外側と内側で、質感が微妙に異なっているのだ。

両面ともリサイクルレザーを使用しているが、表面には本物の革により近い質感を持たせるための特殊な加工が施されている。

外側の表面は、革らしい自然な風合いとマットな質感を持つ。

一方、内側はよりシンプルな仕上げとなっており、眼鏡を傷つけない滑らかさを保ちながら、適度な摩擦でホールド感を確保している。

 

内側へと反る、計算されたフォルム

アイウェアスタンドの多くは、円柱や四角柱といったシンプルな形状を採用している。

しかし、このRECYCLE LEATHER EYEWEAR STANDは、従来の概念を覆すデザインを採用した。側面が内側に向かって反るような、独特の曲線を描いているのだ。

この曲線は視覚的な柔らかさも生み出しており、直線で構成された一般的なスタンドと比べて、優しい印象を与える。

機能とデザインの両面から最適解を導き出した、DIFFUSERらしい設計思想がここに表れている。

 

重量が生む、揺るぎない安定感

リサイクルレザーを用いるメリットのひとつにその重量が挙げられる。

革の破片を樹脂で固めた素材は、通常の革よりも密度が高く、ずっしりとした重みを持つ。この特性が、アイウェアスタンドとして理想的な安定感を生み出している。

軽量なスタンドは、眼鏡を出し入れする際に動いてしまったり、倒れてしまったりするリスクがある。

しかし、この製品は適度な重量により、デスクやテーブルの上でしっかりと位置を保つ。眼鏡を取り出す動作でスタンドが一緒に動いてしまうストレスから解放される。

 

また、眼鏡以外の者を入れるのにも便利だ。上部に重みのあるハサミを立てかけても倒れることがない。小物スタンドとしても、眼鏡スタンドとしても、活躍してくれる。

 

水濡れを恐れない、日常への寄り添い

革製品を使う際、多くの人が気にするのが水濡れだ。天然革は水分に弱く、濡れると変色や変形の原因となる。そのため、水回りや湿気の多い場所での使用には向かないことが多い。

しかし、リサイクルレザーは樹脂で固められているため、水濡れの影響を受けにくい。コップの水滴が飛んでも、湿度の高い日でも、神経質になる必要がない。

洗面所やキッチンカウンターなど、通常の革製品では避けたい場所でも、安心して使用できる。

 

この特性により、設置場所の選択肢が大きく広がる。

玄関先の湿気、キッチンカウンターの水はね、そういった日常のささやかなストレスから解放される。美しさと実用性を、どちらも諦めることなく楽しむことができる。

 

選ぶ楽しみを与える、4つの色彩

RECYCLE LEATHER EYEWEAR STANDには、4つのカラーバリエーションが用意されている。Dark Brown、Light Charcoal、Blue、Red。それぞれが異なる空間の雰囲気に寄り添う。

Dark BrownやLight Charcoalは、落ち着いた大人の空間に馴染むカラーだ。書斎やホームオフィスに置けば、知的で落ち着いた印象を演出する。

そして、BlueやRedは、空間にアクセントを加えてくれる。モノトーンの部屋に一点だけ色を置きたい、そんな時に理想的な存在となる。

 

小さな選択が、未来を変える

毎日使うものの素材を選ぶこと。それは、自分の価値観を表現する行為でもある。

DIFFUSER TokyoのRECYCLE LEATHER EYEWEAR STANDは、環境への配慮と品質の高さが両立できることを証明している。

環境に優しいだけでなく、使う人にも優しい。眼鏡を置くという何気ない日常の所作に、ささやかな満足感と、未来への配慮を添えてくれる存在だ。

 

デスクの上に、ベッドサイドに、玄関先に。

RECYCLE LEATHER EYEWEAR STANDが加わることで、日常の景色が少しだけ豊かになる。循環する素材が生み出す、新しい価値をぜひ感じてみてほしい。